邑久町漁協職員ブログ

岡山県瀬戸内市邑久町虫明にある邑久町漁協のブログです。

7/9 ヨシエビ放流

7月9日(火)本日は岡山県の稚魚放流事業の一環としてヨシエビ放流を行いました。

まずは倉敷市児島地区にある大畠中間育成場へ稚エビを取りに行きます。

邑久町漁協から育成場までの距離、約60km。

朝7時に出発したため、通勤渋滞に巻き込まれながら運転すること約2時間。

9時過ぎにようやく到着です。

こちらが大畠中間育成場。

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今回は木箱で3箱分(約65,000匹)いただきました。

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稚エビを車に積み、元気なうちにすぐ虫明に戻ります。

帰り道は混んでいなかったのでスイスイ進んで、1時間少々で漁協に戻ってこれました。

11時前に組合の船、虫明丸に稚エビを積み込み、スタートです!

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児島から虫明へエビちゃんお引越し作業の途中でまさかのハプニング発生!?

強風を正面から受けたせいで木箱のシートが捲れ、エビたちが船内で脱走劇を繰り広げ始めました!

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慌ててエビを回収する職員たち。

そんなこんなありつつ、無事に一つ目の放流地点へ到着です。

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各地点に1箱ずつ、計3地点に放流しました。

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再びシートが捲れないようにしっかりとエビを守っています。

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残り2地点でもエビちゃんを海に放して……

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きれいに放流終了です!

……と、思いきや

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船の端っこに逃げ遅れたエビちゃんがいました。

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寂しそうな顔に別れを告げてリリースしました。

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ヨシエビとの別れに涙を堪える職員。

放流初体験の彼の背中は哀愁漂って見えました。

以上、ヨシエビ放流でした。

 

【追記】

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後日漁協の朝の魚市で大きくなったヨシエビが揚がっていました!

今回放流したエビはいつ再会できるでしょうか。

 

漁場担当

7/4 海岸清掃

7月4日に邑久町漁協の漁業者全員による海岸清掃を行いました。

梅雨時期ではありますが、この日は朝から好天に恵まれ、まさに清掃日和!

各班に別れて海岸に打ち上げられたごみを拾い、可燃物や缶ビン類に分別して袋へ入れていきます。

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開始から約3時間、拾ったごみを持って漁業者の皆さんが戻ってきました。

こちらが集まったゴミの一部です。

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待機していた職員がごみをせっせとトラックに積み込みます。

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大きいトラックには可燃系のごみを。

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軽トラックに缶ビンをはじめとした不燃系のごみを載せました。

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そして瀬戸内市より発行してもらった廃棄許可書を携え、いざ参らんクリーンセンター!

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というわけで牛窓にあるクリーンセンターかもめに到着です。

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海で出たゴミを山の上にゴミ処理センターへ運びます。

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ここでもしっかり分別分別。

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こうしてようやくトラック2台分のゴミがキレイになりました!

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ごみの総重量は260㎏でした。

 

漁業者の皆さん、忙しい中ごくろうさまでした。

来シーズンもおいしいカキが育つことを祈りつつ、海に感謝を捧げる職員でした。

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漁場担当

7/1 半天然式牡蠣種苗生産システム

7月1日に半天然式牡蠣種苗生産システムの勉強をするために、職員数名で日生漁協にお邪魔しました。

このシステムは、年によって変動しやすい海での種採り(牡蠣の幼生をホタテの盤に付着させる作業)を、陸上にて人工授精した幼生を使って確実に付着させる、というものです。

昨今の異常気象により種採りの不安定化が著しく、安定した種採りは、かき養殖の一つの課題となっています。

この半天然式牡蠣種苗生産システムは、種採りを確実なものにする近未来のシステムとして注目されています。

 

……なんて堅っ苦しい話はさておき、ともかく実践あるのみ。

 

まずは親牡蠣の表面を傷つけてオスとメスの判別をしたのち、精子卵子を取り出します。

実際の作業の様子がこちら。

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そして取り出した精子卵子を混合して、受精卵にします。

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受精が成功しているかどうかを顕微鏡で確認しました。

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一通りの作業を終えると、今度は頭島にて、筏に特殊なシートをとりつけてプールを設置するデモンストレーションです。

このシートは海水中の有害な物質はシャットアウトしますが、かきの幼生の栄養となるプランクトン等は通過させるという優れものです。

このシートで作られたプールに受精卵を入れ、幼生まで大きくしたのち、ホタテ盤を入れ着床させます。

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またプールの中の水温を一定に保つためのエアーも取り付けました。

この動力は太陽光パネルでまかなっています。

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今回のデモンストレーションは以上で終了です。

 

久しぶりに牡蠣を見たら……食べたくなっちゃいました。

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店長

 

6/22 盤通し&アマモ種取

6月22日(土)にアマモ場造成活動を行いました。

この活動は平成25年から、おかやまコープ組合員の方たちと協力して取り組んでいるものです。

今回はアマモの種を取る活動と同時に漁業体験も行いました。

 

はじめに漁業体験の盤通しからスタートです。

盤通しとは、かき養殖でもっとも重要なかき種を取るために使う採苗器を作ることを言います。

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 採苗器は、針金にホタテの殻と短く切ったパイプを交互に通して作っていきます。 

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 簡単な作業に見えますが、実は針金に通す殻の枚数は決まっているので、想像よりも大変です。

 コープの組合員さんも漁業職員も、皆真剣な表情で進めていきます。

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 軍手が少々大きいことが気になりますが、完成です。

一仕事終えて誇らしげな顔ですね。

この採苗器を夏にかきの幼生が集まっている海域に投入すると、かきの幼生がホタテの殻にびっしりとくっつき、種抜となります。

 

漁業体験を終えると、いよいよアマモの種取りに出発です。

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船で沖へ出て、かき筏に流れ着いているアマモを回収します。

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 回収したアマモは布袋へ入れ、秋までかき筏に吊るしておきます。

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 このように吊るしておくと、だんだんを葉が腐り、種が取りやすくなります。

秋には今日取ったアマモから種を採取して種まきする予定です。

 

全ての活動を終えるとお昼になっていました。

皆さんお楽しみの、昼食のお時間です。

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 今回は、かき殻をまいた田んぼで作られた里海米をおにぎりにしました。

紙コップを使うと手を汚すことなくおにぎりが作れます。

まず、紙コップに塩をふり、ご飯と入れて具を載せ、その上に再度ごはんを入れます。

そして紙コップをラップで蓋をして、シャカシャカと振ってみると……。

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 ご覧の通り、おにぎりの完成です。

おにぎりの具には邑久町漁協女性部手作りのかきの佃煮を入れました。

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みなさん和気あいあいとしつつも、顔は大真面目です。

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おいしい里海米をおなか一杯いただきました。
本日はみなさんごくろうさまでした。

 

参事

6/10 裳掛小学校かき種付け体験

6月10日(月)に、裳掛小学校の5・6年生が体験学習にいらっしゃいました。

今回は牡蠣の種付けを行いました。

牡蠣の種付けとは、かきの幼生(稚貝)が付着したホタテの貝殻を4mほどのロープに挟み込んでいく作業の事です。

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(左がかきの幼生が付着する前のホタテ。右がかきの幼生が付着したホタテ)

 

まず、生徒さんたちにはあけぼの会館にて、岡山かきの養殖工程をDVDでみてもらいました。

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DVD鑑賞後の質疑応答では鋭い質問がいくつも飛び出しました。

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特に「牡蠣は何個ぐらい作られているのか」という質問には、回答者の組合長も参事もタジタジ……。

おおまかに計算してみると、なんと400万個以上という答えになりました。

 

質疑応答が終わるといよいよかきの種付け開始です。

作業は漁協の市場で行いました。

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 説明が終わると四グループに分かれて作業スタートです。

一人一本ロープを持つと、ロープのよじれを戻して輪を作り、そこにホタテを挟んでいきます。

目標は一人五本!

講師として漁師の皆さんや漁協職員も参加しました。

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ロープ一本に対して、15~20個のホタテ貝を挟んでいきます。

しっかり指をさして個数を数えている生徒さんもいました。

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すぐにコツを掴んでどんどんホタテを挟んでいく姿がとても印象的でした。

あまりの手際の良さに、漁師さんたちも「うちでバイトせんか?」とスカウトしはじめる場面も。

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約一時間半ほどで種付け作業が終わりました。

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長時間の作業、お疲れさまでした。

 

生徒さんが種付けしたかきは、職員と漁師さんで、学習用筏にしっかり吊り下げました。

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今年のかきはどれぐらい大きくなるでしょうか。

今から収穫時期が楽しみでなりません。

 

HP担当

ブログ開設しました


牡蠣の操業シーズンも終わり、種付けの準備や筏の修繕に追われる季節になりました。

このたび、邑久町漁協の新たな試みとして、ブログを開設いたしました。

牡蠣の操業情報だけでなく、地域社会との関わり、漁協の日常業務、新人職員による気付きなどを発信していくつもりです。

拙い文章ではございますが、温かく見守っていただければ幸いです。

 

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 (写真:今シーズンの蒸し牡蠣)

 

 

邑久町漁業協同組合HP担当