邑久町漁協職員ブログ

岡山県瀬戸内市邑久町虫明にある邑久町漁協のブログです。

10/19 アマモ種蒔き

今日は6月に採取したアマモの種を蒔きます。

前回と同様に、おかやまコープ組合員さん、JA全農岡山と県水産課の職員の皆さんで行いました。

前回は海で採取したアマモを袋に詰めて、筏に吊ったところまで行いました。

今回はその袋を回収してきて、その中からアマモの種の不純物を分けて、海に種を蒔く作業です。

 

まずは簡単な説明から。

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使用するのはプラスチックの箱とザル、そして回収したアマモの袋です。

箱とザルを重ねて、その中に中身を入れます、

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6月に採取したアマモが四ケ月でこの様な状態に、

この中にアマモの種が隠れています。

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ポンプから汲み上げた海水を箱の中に入れ、手でよく揉みほぐし、ザルの目から種を落とします。

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ザルを外して泥水を捨て、アマモの種を残します。

この作業を繰り返すと

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このように透き通った海水の中に種が残ります。

 

それでは作業スタートです!

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今日も漁師の方々がポンプ付きの船とともに参加してもらっているので、数班に別れて作業します。

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子供たちも漁師さんと協力して、または親子で仲良くアマモの種を取り分けています。

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おっと、気づけばご近所のワンちゃんも参加?手伝ってくれました。

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これで50袋分の種が集まりました!

ちなみに、拡大してみるとこんな感じです。

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合計9.4キロ!皆さん、お疲れさまでした。

 

みんなで取った種は漁協から船で東に進んだ、長島の北東付近に蒔きます。

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ここがその地点です、さあ遂に種蒔き職人の登場です!!

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まずは素手で、豪快かつ鮮やかに!!

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そして最後は箱ごと一気に!!

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以上で本日の作業終了です。

 

それでは恒例の記念撮影で本日はお別れです。

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最後に里海米のPR写真も。

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9/20 オコゼ放流&筏沖出し

前回の7月9日のヨシエビ放流に続き、今回は9月20日に行ったオコゼ放流の報告です。

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今回のオコゼの稚魚の育成場は瀬戸内市牛窓町鹿忍、西脇海水浴場の隣にある水産研究所。

お天気も良く、絶好の放流日和となりました。

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さあ、研究所の生産棟に突撃取材スタートです!

秘密の水槽を覗いてみると……。

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そこには大量のオコゼの稚魚が!

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水槽から稚魚を掬い上げ、ビニール袋へと移ってもらいます。

稚魚を育成してくださった水産研究所の職員さんたちがお別れのエアーを注入。

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放流までの間、オコゼさんたちは酸素たっぷりの袋の中で待機してもらいます。

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合計8袋を漁協の軽トラに積み込んで虫明に戻ります。

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漁協に戻ると、袋を船に移して放流場所へ出発!

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今回は居合わせた笑顔の素敵な漁師さんたちが、オコゼさんたちの新たな旅立ちを見送ってくれました。

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この日は8袋のオコゼを三カ所に放流します。

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こちらが目的地の一つである木島です。

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上の写真の通り、木島の岸周辺は岩場が多く存在します。

岩場周辺はオコゼの稚魚にとっては隠れ場所が多く、安全に成長しやすいため、放流地点として非常に適しています。

さあ、放流開始!

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完璧なリリースです。

海に帰ってきたオコゼたちが気持ちよさげに泳いでいます。

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他の二カ所でも無事に稚魚とお別れし、オコゼの放流は終了しました。

漁協へと戻る途中、長島大橋の下を潜り抜けました。

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船上から仰ぎ見る青い空に青い橋。秋晴れが美しい最高の景色です。



橋を抜けて少し進むと、沖出し中の漁師さんたちの船を発見しました。

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 沖出しとは、カキ養殖における非常に重要な工程の一つです。

昨年の冬から育成し今年出荷するために残しておいた筏や、今年の春に種付けして稚貝を吊るした筏を、穏やかな湾の中から餌の豊富な沖へと移動させることを言います。

毎年9月から10月にかけて襲来する最後の台風に注意しつつ、慎重に時期を決めて行います。

筏を沖へと移動させるために、大きな船が数隻同時に動くので、虫明のカキ養殖にとっては一大イベントとも言えます。

 

というわけで、漁師さんたちに協力してもらい、春に種付けしたカキの稚貝の育成具合をチェック。

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半年足らずでこんなにも大きく成長していました!

稚貝たちは餌が豊富な海域へ沖出しされることでさらに大きくなり、どんどん身を肥やしていきます。

冬にはプリプリの身になったカキと再会できることでしょう。

もう一か月も経てば、今シーズンのカキの生産、出荷が始まります。

どうぞお楽しみに!

8/23 豊洲市場見学&シーフードショー参加

8月23日(金)午前8時40分。

豊洲市場正面入口へ到着しました。

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さっそくマグロがお出迎えです。

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市場内はきれいで、すべての区域に仕切りがあり、温度管理が行き届いています。

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こちらは冷凍物市場です。

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塩干市場です。

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1階、鮮魚市場です。

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ここでも市場、売り場が仕切りされており、徹底した温度管理がなされています。

非常に衛生的で、良い意味で市場感がないと思いました。

 

活魚市場です。

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豊洲市場の見学を終え、次はシーフードショー会場へ到着です。

今回のシーフードショーでは邑久町漁協のかき仲買でもあるマルト水産がブース出展しています。

現在邑久町漁協が取り組んでいるMSC認証のブースもあり、楽しみです。

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さすがビックサイト、広いです。

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こちらがマルト水産のブースです。

メインの近くにあるかなり大きなブースで、多くの人が立ち寄っていました。

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こちらがMSCブースです。

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色々な商品が認証を受けています。

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ascブースも隣合わせで設置されていました。

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ascは養殖漁業の認証なので、生産者も真剣に説明を聞いていました。

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asc認証の商品もたくさんありました。

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コンサルでお世話になっているシーフードレガシーのブースへ訪問。

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MSC認証取得に向けた打ち合わせを行いました。

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大変有意義な時間になりました。

 

参事

 

7/9 ヨシエビ放流

7月9日(火)本日は岡山県の稚魚放流事業の一環としてヨシエビ放流を行いました。

まずは倉敷市児島地区にある大畠中間育成場へ稚エビを取りに行きます。

邑久町漁協から育成場までの距離、約60km。

朝7時に出発したため、通勤渋滞に巻き込まれながら運転すること約2時間。

9時過ぎにようやく到着です。

こちらが大畠中間育成場。

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今回は木箱で3箱分(約65,000匹)いただきました。

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稚エビを車に積み、元気なうちにすぐ虫明に戻ります。

帰り道は混んでいなかったのでスイスイ進んで、1時間少々で漁協に戻ってこれました。

11時前に組合の船、虫明丸に稚エビを積み込み、スタートです!

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児島から虫明へエビちゃんお引越し作業の途中でまさかのハプニング発生!?

強風を正面から受けたせいで木箱のシートが捲れ、エビたちが船内で脱走劇を繰り広げ始めました!

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慌ててエビを回収する職員たち。

そんなこんなありつつ、無事に一つ目の放流地点へ到着です。

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各地点に1箱ずつ、計3地点に放流しました。

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再びシートが捲れないようにしっかりとエビを守っています。

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残り2地点でもエビちゃんを海に放して……

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きれいに放流終了です!

……と、思いきや

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船の端っこに逃げ遅れたエビちゃんがいました。

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寂しそうな顔に別れを告げてリリースしました。

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ヨシエビとの別れに涙を堪える職員。

放流初体験の彼の背中は哀愁漂って見えました。

以上、ヨシエビ放流でした。

 

【追記】

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後日漁協の朝の魚市で大きくなったヨシエビが揚がっていました!

今回放流したエビはいつ再会できるでしょうか。

 

漁場担当

7/4 海岸清掃

7月4日に邑久町漁協の漁業者全員による海岸清掃を行いました。

梅雨時期ではありますが、この日は朝から好天に恵まれ、まさに清掃日和!

各班に別れて海岸に打ち上げられたごみを拾い、可燃物や缶ビン類に分別して袋へ入れていきます。

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開始から約3時間、拾ったごみを持って漁業者の皆さんが戻ってきました。

こちらが集まったゴミの一部です。

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待機していた職員がごみをせっせとトラックに積み込みます。

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大きいトラックには可燃系のごみを。

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軽トラックに缶ビンをはじめとした不燃系のごみを載せました。

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そして瀬戸内市より発行してもらった廃棄許可書を携え、いざ参らんクリーンセンター!

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というわけで牛窓にあるクリーンセンターかもめに到着です。

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海で出たゴミを山の上にゴミ処理センターへ運びます。

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ここでもしっかり分別分別。

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こうしてようやくトラック2台分のゴミがキレイになりました!

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ごみの総重量は260㎏でした。

 

漁業者の皆さん、忙しい中ごくろうさまでした。

来シーズンもおいしいカキが育つことを祈りつつ、海に感謝を捧げる職員でした。

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漁場担当

7/1 半天然式牡蠣種苗生産システム

7月1日に半天然式牡蠣種苗生産システムの勉強をするために、職員数名で日生漁協にお邪魔しました。

このシステムは、年によって変動しやすい海での種採り(牡蠣の幼生をホタテの盤に付着させる作業)を、陸上にて人工授精した幼生を使って確実に付着させる、というものです。

昨今の異常気象により種採りの不安定化が著しく、安定した種採りは、かき養殖の一つの課題となっています。

この半天然式牡蠣種苗生産システムは、種採りを確実なものにする近未来のシステムとして注目されています。

 

……なんて堅っ苦しい話はさておき、ともかく実践あるのみ。

 

まずは親牡蠣の表面を傷つけてオスとメスの判別をしたのち、精子卵子を取り出します。

実際の作業の様子がこちら。

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そして取り出した精子卵子を混合して、受精卵にします。

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受精が成功しているかどうかを顕微鏡で確認しました。

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一通りの作業を終えると、今度は頭島にて、筏に特殊なシートをとりつけてプールを設置するデモンストレーションです。

このシートは海水中の有害な物質はシャットアウトしますが、かきの幼生の栄養となるプランクトン等は通過させるという優れものです。

このシートで作られたプールに受精卵を入れ、幼生まで大きくしたのち、ホタテ盤を入れ着床させます。

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またプールの中の水温を一定に保つためのエアーも取り付けました。

この動力は太陽光パネルでまかなっています。

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今回のデモンストレーションは以上で終了です。

 

久しぶりに牡蠣を見たら……食べたくなっちゃいました。

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店長

 

6/22 盤通し&アマモ種取

6月22日(土)にアマモ場造成活動を行いました。

この活動は平成25年から、おかやまコープ組合員の方たちと協力して取り組んでいるものです。

今回はアマモの種を取る活動と同時に漁業体験も行いました。

 

はじめに漁業体験の盤通しからスタートです。

盤通しとは、かき養殖でもっとも重要なかき種を取るために使う採苗器を作ることを言います。

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 採苗器は、針金にホタテの殻と短く切ったパイプを交互に通して作っていきます。 

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 簡単な作業に見えますが、実は針金に通す殻の枚数は決まっているので、想像よりも大変です。

 コープの組合員さんも漁業職員も、皆真剣な表情で進めていきます。

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 軍手が少々大きいことが気になりますが、完成です。

一仕事終えて誇らしげな顔ですね。

この採苗器を夏にかきの幼生が集まっている海域に投入すると、かきの幼生がホタテの殻にびっしりとくっつき、種抜となります。

 

漁業体験を終えると、いよいよアマモの種取りに出発です。

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船で沖へ出て、かき筏に流れ着いているアマモを回収します。

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 回収したアマモは布袋へ入れ、秋までかき筏に吊るしておきます。

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 このように吊るしておくと、だんだんを葉が腐り、種が取りやすくなります。

秋には今日取ったアマモから種を採取して種まきする予定です。

 

全ての活動を終えるとお昼になっていました。

皆さんお楽しみの、昼食のお時間です。

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 今回は、かき殻をまいた田んぼで作られた里海米をおにぎりにしました。

紙コップを使うと手を汚すことなくおにぎりが作れます。

まず、紙コップに塩をふり、ご飯と入れて具を載せ、その上に再度ごはんを入れます。

そして紙コップをラップで蓋をして、シャカシャカと振ってみると……。

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 ご覧の通り、おにぎりの完成です。

おにぎりの具には邑久町漁協女性部手作りのかきの佃煮を入れました。

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みなさん和気あいあいとしつつも、顔は大真面目です。

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おいしい里海米をおなか一杯いただきました。
本日はみなさんごくろうさまでした。

 

参事